畜産DX事例|24時間AI監視で、家畜の出産・異常の見逃しを防ぐ

⏺︎ 24時間の家畜見守りが必要な畜産事業者A社 家畜の出産・異常をAIカメラで常時監視し、専門人材不足の中でも見逃しを防ぐ体制を整えた事例
AIソリューション 流通卸業界
出産や体調急変を見逃さないために、担当者が深夜も含め24時間見回る体制が続いていた

畜産事業者A社では、家畜の出産や体調の急変など見逃しの許されない重要なイベントに対し、担当者が深夜・早朝も含めて24時間交代で見回る体制を維持していた。高い集中力を要する見守りを交代制で続けることは担当者への負荷が大きく、慢性的な疲弊とミスのリスクが運用上の課題となっていた。

繁殖を担える専門人材が不足し、特定の担当者に負荷が集中していた。人員を増やすことなく見守り体制を維持しながら、担当者の負荷を減らすことが求められていた。

AIカメラが24時間家畜を見守り、担当者は通知を受けてから判断・対処する体制に切り替え

VINは、AIカメラ(人工知能を搭載した監視カメラ)が家畜を24時間監視し、出産兆候や起立困難・異常行動をリアルタイムで検知してアラートを発報する仕組みを実装した。担当者の役割は「常に見守る」ことから「アラートを受け取り判断して駆けつける」ことへと切り替わった。担当者が常に映像を見続けなくてよい体制となり、連続勤務による疲弊を解消した。

誤検知が発生することを前提とした確認フローを設計し、アラートが過多になることで担当者の疲弊を招かないよう運用設計を整えた。

ずっと見続ける負担がなくなり、出産・異常をその場でつかめるようになった

24時間連続の見守り負荷が担当者から取り除かれ、疲弊が大幅に軽減された。出産・異常の即時検知が可能となり、見逃しによる事故リスクが低減するとともに対応のタイミングが早まった。人員を増やさずに見守り体制の持続性が高まり、専門人材不足の緩和にもつながった。

まとめ

本事例は、担当者による24時間の見守りという高負荷な体制に対して、AIによる常時検知とアラート発報を組み合わせることで担当者の役割を見守りから判断へと転換した取り組みである。

本事例の核は、誤検知を前提とした確認フロー設計まで含めて運用として成立させた点にある。こうした「現場の判断基準やルールを言語化し、それを支える仕組みとして実装・運用定着させる」進め方は業種を問わない。当社はその一連を一体で支援しており、今後も、常時監視の負荷軽減や見逃しリスクの低減を課題とする企業に対し、業種を問わず現場の実態に根ざした支援を提供していく。