業務システム改善事例|勤怠管理をタブレット最適化し、入力負荷を軽減
PC向けに構築した勤怠システムをタブレットで流用し続けた結果、操作負荷が蓄積
多拠点運営企業C社では、勤怠管理システムをPC向けに構築したまま現場のタブレット端末でも使用していたため、タッチ操作に最適化されておらず入力ミスやシフト作成の手戻りが頻繁に発生していた。シフト作成に時間がかかることが現場担当者の日常的な負荷となっており、業務の中断が生じやすい状況だった。
画面設計のルールが統一されておらず、部門や拠点によって操作方法の理解が異なる状態だった。新しいスタッフへの操作教育に時間がかかり、拠点ごとに操作のばらつきが残っていた。タブレット利用を前提とした抜本的な見直しが求められていた。
タッチ操作前提のインターフェース再設計と現場ユーザー検証による仕様確定
VINは、PC版の画面構成をそのままタブレットに流用するのではなく、タッチ操作を前提としたインターフェース(操作画面)として再設計した。PC端末とタブレット端末の機能を役割ごとに整理し、共通のデータ基盤で管理しながらそれぞれの端末に最適な操作体験を提供できる構成とした。Figmaで複数のナビゲーションパターンを設計し、机上の設計を実際の現場ユーザーによる検証に通したうえで最終仕様を決定した。
フロントエンドはReact(リアクト)+TypeScript(タイプスクリプト)で開発し、シフト作成が最短3タップで完結できる操作性を実現した。設計ルールを統一したことで、拠点間での操作方法の差異が解消され、教育コストの低減にも貢献した。
シフト作成時間を約60%短縮、入力エラーを約80%削減
タブレット端末でのシフト作成時間が約60%短縮され、現場担当者の入力負荷が大幅に軽減された。タブレット利用が業務タイミングに合わせて行いやすくなり、記録の即時性も向上した。操作性の改善により、入力エラーの発生件数が約80%削減された。
設計ルールの統一により、拠点間での操作教育コストが下がり、新しいスタッフが早期に自立して操作できる体制が整った。人事・総務担当者にとっても、拠点をまたいだ運用管理がしやすい状況になった。
まとめ
本事例は、PC向けシステムのタブレット流用による操作負荷の蓄積という現場課題に対して、ユーザー検証を交えたUI(ユーザーインターフェース)再設計で入力品質と操作効率の両方を向上させた取り組みである。
本事例の核は、実際の現場ユーザーによる検証を仕様確定プロセスに組み込み、操作設計ルールの標準化と端末別の役割整理を同時に実現した点にある。こうした「現場の利用実態を起点に、システムの設計・実装・運用定着を一体で進める」進め方は業種を問わない。当社はその一連を一体で支援しており、今後も、既存システムの操作性改善や端末対応の見直しを課題とする企業に対し、業種を問わず現場の実態に根ざした支援を提供していく。