消費財メーカーR社、社内データと外部データを統合し需要予測を高度化 在庫過多と欠品を抑制

⏺︎ 消費財メーカーR社 外部要因を踏まえた需要予測を高度化し、予算策定と在庫判断を支えた事例
売上予測が過去実績の延長線上にとどまり、在庫過多や欠品が繰り返されていた

消費財メーカーR社では、売上・需要予測を過去の実績データの単純延長と担当者の経験的な判断に頼っており、予測の精度が安定しない状態が続いていた。季節変動や天候の影響、セール・イベントといった外部要因を定量的に予測へ組み込めておらず、在庫過多や欠品が繰り返し発生していた。

在庫の積み過ぎによる廃棄コストと、欠品による機会損失の両方が経営上の課題となっていた。また予算策定の際には各部門の勘やヒアリングをもとに集計しており、整合のとれた計画を作成するまでに多くの工数がかかっていた。経営判断に必要なデータが揃うタイミングが遅く、変化に先手を打った対応が難しい状況だった。

社内データと外部データを統合した予測モデルを構築し、計画業務全体のムダを削減

VINは、販売実績や在庫データといった社内データと、経済指標、気象データ、イベント情報、ECレビューといった外部データを統合した需要予測モデルを構築した。担当者がこれまで感覚的に考慮してきた外部要因を定量化し、再現性のある予測として自動化した。100件以上の案件実績で確立した機械学習(マシンラーニング)アルゴリズムを活用し、単純な時系列分析では捉えられない変動パターンを組み込んだ。

予測結果は製造計画・調達計画と自動連携する構成とし、計画業務全体の効率化と経営判断の高速化を支援した。予算策定においても予測モデルの出力をKPI(重要業績評価指標)設定の根拠として活用できるようになり、数字の根拠を持って経営層へ報告できる体制が整った。

予測精度が向上し、在庫過多と欠品が減少 計画工数も短縮

需要予測の精度が向上し、季節変動やイベントの影響を事前に計画へ組み込めるようになった。在庫水準の適正化が進み、廃棄コストと欠品による機会損失がともに改善した。需要変動に対して先手を打った対応が取れるようになり、調達と製造計画の安定性が高まった。

予算策定にかかる工数が削減され、経営層への報告タイミングが早まった。データに基づいた計画の根拠を示せるようになったことで、部門間の合意形成も円滑になった。

まとめ

本事例は、勘と経験に依存していた需要予測を外部データ統合型のモデルに置き換え、予算策定と在庫判断を定量的な根拠で支えられる体制へ転換した取り組みである。

本事例の核は、社内データに外部データを統合し、勘に頼っていた予測を再現性のある根拠に変えた点にある。勘や経験に頼ってきた判断をデータで裏づけ直すこの進め方は、業種を問わず通用する。当社は、必要なデータの調達から予測・分析モデルの構築、業務との連携設計までを一体で支援しており、今後も、属人化や負荷の集中を課題とする企業に対し、業種を問わず実態に根ざした支援を提供していく。